ひきこもりや不登校の子どもなどの居場所づくりに取り組むNPO法人しろひげ・たゆらかファンド(江戸川区南篠崎町2)が9月11日、地域を巡回する移動型居場所プロジェクト「しろひげ たゆワゴンの、途中下車マルシェ」を始めた。
同法人は、医療法人社団しろひげファミリー・しろひげ在宅診療所と連携し、地域食堂や相談支援、季節イベントなどを通して、多世代が集える居場所づくりを進めてきた。今回の新プロジェクトでは、活動拠点まで足を運ぶことが難しい人にも支援を届けようと、車両「たゆワゴン」を活用して区内各地でマルシェや交流イベントを開く。
背景には、江戸川区が実施した2021度調査で、区内に約9000人のひきこもり状態の人がいると推計されたことがある。同法人では、時間や体力、精神的な負担などから既存の居場所に参加できず、社会とのつながりを持ちにくい人も少なくないと感じていたという。
「途中下車マルシェ」では、家庭で使われなくなった生活用品や文房具、衣類などを地域へ届けるマーケットのほか、ワークショップや交流イベント、マルシェ運営を通じた就労体験などを予定する。誰でも気軽に立ち寄り、買い物や会話、体験を通じて自然につながりを持てる「縁側」のような居場所を目指す。
プロジェクト名には、「学校や仕事などのレールから少し降りて、無理なく立ち寄れる場所でありたい」との思いを込めた。「相談に行く場所」ではなく、日常の中で人と人が自然につながり、「誰かとつながっている」と感じられる場を地域に広げていくという。
今後は江戸川区内の企業や団体とも連携しながら活動場所を広げるほか、10月19日からはクラウドファンディングで「たゆワゴン」の整備・運営費を募る予定。
同法人は「江戸川区のさまざまな地域を巡る移動型の居場所「しろひげたゆワゴンの途中下車マルシェ」は、生活に必要な「モノ」や「コト」を載せた「たゆワゴン」が地域を巡り、誰でも気軽に立ち寄れる場所をつくるプロジェクト。地域のしろひげファミリーの拠点まで足を運ぶことが難しく孤立した状態にある人にも、届くような活動にしていきたい」と話す。