見る・遊ぶ 学ぶ・知る

東小岩で「空を測る」 ダムタイプ川口隆夫さん・音楽家小野龍一さん共演

公演後のひととき。写真左=Dumb Typeメンバーの川口隆夫さん、中央=音楽家の小野龍一さん、右=写真家の福島直樹さん。

公演後のひととき。写真左=Dumb Typeメンバーの川口隆夫さん、中央=音楽家の小野龍一さん、右=写真家の福島直樹さん。

 The East End Gallery(江戸川区東小岩5)で開催中の福島直樹さんによる「紡ぐ記憶」の関連イベント「空を測る」が6月20日、同館で開かれた。日本を代表するマルチメディア・パフォーマンス・アーティスト集団「ダムタイプ」に所属する舞踏家の川口隆夫さんと、東京芸術大学芸術未来研究場特任研究員で音楽家の小野龍一さんが共演した。

「紡ぐ記憶」に合わせて公演された「空を測る」

[広告]

 日本統治時代の台湾に生まれた福島さんの祖母・三千子(みちこ)さんの記憶を起点に、地図から失われた場所をたどった「紡ぐ記憶」に合わせ、2人のアーティストが一夜限りのサウンドパフォーマンスを披露。酒屋の奥にたたずむ蔵の中で、25人の観客が音と表現の世界を鑑賞した。

 ダムタイプは、1984(昭和59)年に京都市立芸術大学の学生を中心に設立したアーティストグループ。川口さんは1996(平成8)年からメンバーとして活動を行い、「OR(オーアール)」「Voyage」などの作品に出演。小野さんと交流があったことから「空を測る」のパフォーマンスに出演することとなった。

 地図から消えてしまった台湾・澎湖諸島にあった「測天島」。この島をたどった個展のテーマに合わせて、川口さんは「たどる・測る」などの身体表現を軸に、夏至の太陽の動きや空、天体を感じさせる動きを雨の中で披露。川口さんは「今日の雨は、実に台湾らしいと感じた。水の音をどう生かそうか考えながらパフォーマンスを行った。蔵の床に偶然ひび割れを見つけて、そこを指でたどる動きを、個展の記憶や記録をたどるという点に重ねた。天を測り、地を量るという中国の四字熟語に合わせて、夏至の太陽の動き、天体の動き、北回帰線など宇宙を感じさせる表現をしてみた」と振り返る。

 福島さんの友人、小野龍一さんは、1994(平成6)年東京生まれ。東京芸術大学の作曲科を卒業後、同大学院美術研究科を修了。音楽空間における音楽と人との関係性の「変奏」をコンセプトに、作曲をはじめ美術や舞台作品など領域横断的な制作を行う音楽家。当日は、福島さんが澎湖諸島で録音した自然の音をベースに、即興で作曲した音を奏でた。

 小野さんは「最初に蔵を訪れたとき、音が響いて良い聴覚体験が出来そうだと感じた」と話す。「実際に演奏をしてみたら、外と内のコールアンドレスポンスがよく、とても心地良かった。築93年の蔵が醸し出す雰囲気が良く、聴診器のような特殊なマイクを用いて蔵の壁の凹凸をこすったり、少したたいたり、即興で合わせてみた。川口さんの声や音とも重なり合い、この場でしか生まれない音合わせができた。とても演奏しやすい空間だった」と振り返る。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
ALL