NTT東日本-南関東東京東支店が8月24日に開かれた第42回江戸川区花火大会で、初の導入となる安全誘導と混雑緩和を目指した取り組みを行った。同社が9月5日、発表した。
映像、人流データなどのデジタル技術を活用することで、来場者のリアルタイムな混雑状況を運営本部や警備関係機関に即時、情報共有。映像を活用した安全管理で、迅速かつ正確な警備誘導が実施できたという。
同花火大会の総打ち上げ数は約1万4000発、来場者数は協賛席および有料観覧席だけでも3万人に上った。取り組みの具体的な内容として「ギガらくカメラ」を活用した映像配信を行ったほか、LTE(モバイル専用の通信規格)の混雑に考慮し「スターリンク(衛星ブロードバンドインターネット)」を導入。会場周辺3駅と会場を結ぶ12カ所の誘導路地点で映像を取得し、リアルタイムの混雑状況を把握するとともに、誘導路のGPSデータを取得し、混雑状況を可視化した。
運営側は現地からのリアルタイム報告を本部に居ながらにして映像で確認でき、「迅速で正確な状況把握、判断につながった」という。
取り組みに携わった同支社の熊谷将一さんは「コロナ5類感染症に移行し、自治体イベントも昨年より徐々に開催されてきており、群衆事故の危険性なども問題視されている。その中で、混雑緩和に向けた取り組みに弊社のデジタル技術を活用いただき、地域イベントの安心安全な運営に貢献できてうれしい」と話す。