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江戸川・第二寿湯で「東京ニューヨーク寄席」 講談師・田辺鶴遊さんが一席

高座に立つ講談師の田辺鶴遊さん。脱衣所を開放し寄席の席を設けている。

高座に立つ講談師の田辺鶴遊さん。脱衣所を開放し寄席の席を設けている。

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 第二寿湯(江戸川区江戸川1)で5月22日、「東京ニューヨーク寄席」が開かれた。2005(平成17)年2月に講談師の田辺一鶴(いっかく)さんで始まった同寄席は、今回で92回目。一鶴さんが亡くなった後、田辺鶴遊(かくゆう)さんが引き継ぎ、年6回、区内の銭湯を巡って寄席を続けている。

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 今回は定員30人で過去最多だという。男湯と女湯の脱衣所パーティションを開放した会場に、高座と客席を設けた。鶴遊さんは山形県酒田市が舞台となる演目「本間の皮財布」を披露し、会場は始終笑いや拍手に包まれた。

 講談の中で、鶴遊さんは「講談は落語と違って、開催する場所がない。幕末には二百数十件あったが現在は日本に一軒も残っていない。師匠から引き継ぎ、個人的に身近だった江戸川区内の銭湯を会場に話芸を継承したいと思い寄席を続けている」と話す。「銭湯で講談を聴くことで銭湯に足を運ぶきっかけになってもらえたら」とも。

 同湯の店主で東京都公衆浴場業生活衛生同業組合支部長の鴫原和行さんは「区内の銭湯で寄席を開くことで、地域のために役に立てたらうれしい。寄席と銭湯は昔から関わりがある。どちらの良さも継承していけたら」と話す。

 東京ニューヨーク寄席では、講談の後に無料入浴ができるチケットと、えどがわ銭湯応援キャラクター「お湯の富士」のタオルも配布。次回は7月26日、吉野湯(平井4)で行う。要事前申し込み。

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