
江戸川区スポーツランド(江戸川区東篠崎1)で6月1日、スケートリンク上に自由に絵を描く「PAINT ON ICE(ペイント・オン・アイス)」が開催された。都内唯一の公営スケートリンクで行われた初の試みに、親子連れを中心とした350人が参加した。
主催は江戸川区スポーツランドと一般社団法人「ナチュラルボディバランス協会」。スケート教室とお絵描き体験を組み合わせたイベントとして企画された。
前半では、元ショートトラック日本代表の勅使川原郁恵さんがMCを務め、早稲田大学スケート部フィギュア部門によるエキシビションやアイスホッケーチームによる実演プレーを披露した。
後半には、滑り止めスパイクを装着した参加者が、水彩絵の具と塗り筆を手にリンクへ。会場では、淡い色の水彩塗料を使って、氷上に自由な発想で描かれたアートが次々と生まれた。塗料は水彩原料と水を1:5で配合したもので、リンクとの相性を考慮して調整した。
副館長の泉田浩二さんは「初開催で未知な部分も多かったが、多くの人々が笑顔で参加してうれしい。欧米ではアイスホッケーチームがリンクにペイントする取り組みもある。江戸川でもリンクに親しむ機会を提供できればと考えており、東京での開催は今回が初。今後も継続的に展開していきたい」と話す。
会場には水彩塗料を200リットル以上用意したが、想定以上の人気で早々に使い切ったという。「運営上の課題も見えたが、次回以降にしっかりと生かしていきたい」と泉田さん。
イベントに参加した区内在住の男性は「普段慣れ親しんでいる氷に絵を描くのは新鮮で楽しかった。夏になるとプールに切り替わるこの施設ならではの企画。今後は夏場も滑れるリンクがあればさらにうれしい」と話していた。