東小岩の酒販店「山田や酒店」(江戸川区東小岩5)の築90年の蔵を改装したギャラリー「The East End Gallery」で10月5日、フリーアナウンサーで作家のMisato Nozawaさんの絵画展示企画「GENTENKAIKI」が始まった。
「TheEastEndGallery」山田さんと作家のMisatoさん
1934(昭和9)年に創業し今年で90周年を迎える同店は今年2月から、蔵をアートスペースとして再利用している。同ギャラリーでは現在、コラボレーション第1弾として地域メディア「小岩デラックス」と合同で「KOIWARTプロジェクト」を展開している。同展は、その一環で開いている。
展示を担当した作家の野澤美仁さんは「築90年の蔵で展示するということを聞いた時から、過去の創業から今までのつながり、そこに至るまでの人とのつながりなど、どの瞬間が未来につながっていくか分からない不思議な面白さがあると感じる。どの瞬間も大切にしたい」と話す。
作品はいずれも、「守護動物」をモチーフにインスピレーションを受けたのをアクリル絵の具で描いた。搬入前日まで筆を入れていた作品もあるという。「作品を見て、自分の守護動物を見つけてほしい。守護動物が精神的な支えとなり、他者と共存して生きるための心のゆとりを与えられたら」とも。
店主の山田秀寿さんは、ロンドンでアーティストとして活動後、家業を継いで同店を経営。今年2月に自身でデザインしたTシャツや絵画の展示を試験的に行い、手応えを感じたことから一般への開放を始めたという。酒を販売するスペースの横にバー「STAND PUB NARU」を設け、店内の客席を奥に進みドアを開けると庭園に蔵がある。この空間と動線をギャラリーとして生かすことにした。
小岩デラックスの松岡サラサさんは「ギャラリーが新設されたと聞き、待っていましたという思い。この場所をカルチャー発信の拠点にしたいという思いから企画を提案した。展示をきっかけに、初めて店を訪れる人も多い。現在は幅広いエリアから作家を招いているが、将来的には小岩・江戸川発の作家を輩出できたら」と話す。
開催時間は13時~21時(土曜・日曜は22時まで、木曜は15時から)。観覧無料。11月3日まで。