重症心身障害児支援を行うNPO法人「EPO」(江戸川区篠崎町7)が12月16日、「令和7年度 東京都女性活躍推進大賞」で地域部門の大賞を受賞した。
同賞は「全ての女性が意欲と能力に応じて多様な生き方を選択できる社会の実現」を目的に、女性活躍推進に積極的に取り組む企業・団体・個人を表彰する制度。12回目となる本年度は、事業者部門60件、地域部門12件の計72件の応募があり、その中から11団体が受賞した。贈呈式は2026年1月下旬、東京都知事出席の下で行われる。
同NPOは、江戸川区と足立区で重症心身障害児を対象とした通所支援施設「ここね」(児童発達支援・放課後等デイサービス)を運営するほか、重症心身障害児とその家族、きょうだい児、支援者が安心して集い、遊び、学び、つながることができるコミュニティー「COCOLON」を展開する。
「ここね」は4事業所を運営。2016(平成28)年の開設以来、延べ200人以上の子どもたちが利用してきた。1日定員5人の少人数制とし、看護師、保育士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士などの専門職がチームで支援に当たる体制を整えている。「COCOLON」は、江戸川区内外から参加者を受け入れ、孤立しがちな母親や家族の不安に寄り添う場づくりを進めてきた。福祉制度の枠にとどまらず、地域の中で支え合う関係性を育む点が評価につながった。
齋藤えりか理事長は「大賞を頂き、大変光栄。家族からの感謝の言葉が私たちの原動力であり、日々丁寧に支援を積み重ねてきたスタッフの努力が評価されたことは大きな自信になる」と話す。「今後も江戸川区を拠点に、重症心身障害児とその家族が安心して子育てや社会参加ができる地域づくりに貢献していきたい」と意欲を見せる。