江戸川区立小岩第四中学校(江戸川区西小岩3)出身、区内在住で日本競泳界を代表する池江璃花子選手の半生を漫画と文章で描いた単行本「池江璃花子 夢をかなえたいキミたちへ贈る伝記」が2026年1月22日、世界文化社から発売される。著者は、語り・池江璃花子さん、文・北川チハルさん。
同書は「夢をかなえたいキミたちへ」をテーマに、夢や目標に向かって努力することの大切さを、子どもから大人まで幅広い世代に伝える内容となっている。
池江選手は3歳で水泳を始め、14歳で日本選手権50メートルバタフライを制覇。16歳でリオデジャネイロ五輪に日本選手最多の7種目に出場し、その後も日本競泳界のエースとして活躍してきた。2019(平成31)年には白血病を公表し療養生活に入ったが、翌年に競技復帰。東京、パリの両五輪に出場し、現在もロサンゼルス五輪を目標に競技を続けている。
池江選手の母校である小岩第四中学校では2024年、パリオリンピックに出場することを受け、プールでガッツポーズを取る池江選手のイラストと共に、「池江選手 Go For It! We Are With You」と書かれた応援メッセージを体育館の窓に掲出。美術部の生徒が中心に制作を担い、メッセージには活躍を願う全校生徒の思いを込めた。同じく母校である、区立西小岩小学校(西小岩3)でも、高学年の代表者らが「池江璃花子選手を全力で応援しています! がんばれ」と書かれたボードを制作。沿道から見えるように校舎フェンスに掲げた。リオオリンピック初出場の時から、西小岩地域を中心に、商店やスポーツ用品店で応援ポスターを貼り出すなど、地元からエールを送り続けている。
「夢をかなえたいキミたちへ」(書名としての表記なら『池江璃花子』)では、池江選手本人の語りを元に、小学生時代までの歩みを漫画で再現。中学生以降は、世界水泳大会やオリンピックの舞台、白血病との闘い、復帰、現在までの道のりを文章で描写する。努力を重ねる姿や葛藤、次なる目標へ向かう強い思いを描き、「読む者に前向きな力を届ける構成にした」という。
巻末には、池江選手から子どもたちへ向けたメッセージを収録。ページ題字「夢をかなえたいキミたちへ」は池江選手自身の手によるもの。写真でたどるヒストリーアルバム、競泳の基礎知識、「素顔に迫るQ&A」なども掲載し、「競泳に親しみのない読者でも楽しめる内容に仕上げた」という。
文を担当した北川チハルさんは、保育士から作家へ転身し、童話やノンフィクションを中心に活躍している児童文学作家。「池江さんの話を聞いて、夢や目標を持つこと、それらに向き合っていくことは何て素晴らしいのだろうとわくわくしながら、この本を書かせていただいた。元気や勇気をもらえる本になったと思う」と話す。
仕様はA5判128ページ。定価は1,760円。