「第1回江戸川区小中学校新聞感想文コンクール」の表彰式が12月6日、グリーンパレス(江戸川区松島1)で行われた。
一般社団法人「東部読売会」と江戸川区教育委員会が共同で企画した同コンクール。小・中学生が新聞を通じて社会や時事に関心を持ち、読解力や表現力を高めることを目的に企画した。
10月15日~12月6日の52日間、区内の小・中学校に通う4~6年生の児童と、中学校の全生徒を対象に作品を募集。応募者は新聞に掲載の記事から関心を持ったトピックスを選び、自分なりの考察や見解を取り入れて感想文を原稿用紙に書いて提出した。延べ400点以上の感想文の中から、小・中学生それぞれの部で最優秀賞、優秀賞、入賞の表彰を行った。
読売新聞東京本社販売局販売第一部の小黒克彦部長は「どの作品も原稿用紙の文字がとてもきれいでびっくりした。受賞作品は内容も素晴らしい。SNSやAIが活用される現代だからこそ、検索して得る情報にとらわれず、活字を通じて時事や政治、文化など幅広い分野に関心を持ってもらえたら。活字文化、自筆で書く文化を大切に、視野を広げていってほしい。来年以降もこのコンクールを継続し、他区でも実施していけたら」と話す。
東部読売会の澤口光孝会長は「入賞した30人の作品を本当に素晴らしいと感じている。選考の際、しっかりとした文字が書けているか、自分なりの考察を取り入れ、自分言葉で書いているかという点に重きを置いた。SNSやAIの時代だからこそ読み、書き、美しい日本語を使うこと、そして人間に与えられた特権『考えること』を大切にしていってほしい」と話す。
「小学生の部最優秀賞の海老原さんの作品は、小学校で6年間使うランドセルが日本からフィリピンへ届けられる記事を元にしたもの。物を大切にする心と寄付する心、必要な人々のもとへ本当に届いているのかを丹念に拾えた文章だった。中学生の部最優秀賞の徳満さんは『憎悪と慈愛』がテーマの作品。イスラエルとパレスチナの戦いからは何も生まれない、暴力ではなく話し合いで解決する大切さや、戦後80年の日本で、今の平和や豊かさは当たり前ではないこと、相手を受け入れる力の大切さを表現しており素晴らしい」と振り返った。
最優秀賞小学生の部=江戸川区立第六葛西小6年・海老原ゆずかさん、最優秀賞中学生の部=江戸川区立松江第四中2年・徳満玲愛さん。優秀賞=各部5人、入賞=小学生の部10人、中学生の部8人。