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現代美術家REAさん、小岩の蔵で個展 KOIWARTプロジェクト第3弾 

現代美術家・REA(れあ)さんの開く個展「DEEP BLUE-深層記憶」。女の子たちの瞳の片方には本物の鏡が(写真提供=フォーナ)

現代美術家・REA(れあ)さんの開く個展「DEEP BLUE-深層記憶」。女の子たちの瞳の片方には本物の鏡が(写真提供=フォーナ)

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 現代美術家のREA(れあ)さんが現在、「The East End Gallery」(山田や酒店・江戸川区東小岩5)で個展「DEEP BLUE-深層記憶」を開いている。主催は、「小岩デラックス」などの情報配信を行うフォーナ(東小岩5)で、小岩からカルチャーを発信する「KOIWART」の第3弾。

現代美術家・REAさん

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 REAさんは東京都生まれ、武蔵野美術大学卒業、日本イラストレーション協会会員。「DEEP BLUE」のタイトルは、無限に広がる深海のような青を象徴し、「無意識の深層に眠る記憶や感情、過去と現在が交錯する場所を意味する」という。冷たさや静けさを感じさせる一方で、感情の激しい波や心の動きをも内包する「青」。深層に埋もれた記憶や、理想と現実のはざまで揺れる心の不安定さや恐れ、切なさを表現する。

 フォーナの松岡サラサさんは「初めて作品を目にした瞬間、小岩に展示してみたいと直感的に思った。一見かわいらしい女の子たちが描かれているが、よく目を凝らすと複雑な表情を持っていることに気づく。その苦悩や葛藤のようなものが、周囲の女の子たちが多くの悩みを抱える中、寄り添えきれなかった自分の青春時代の記憶につながった。小岩で展示し、若者たちの目に止まればという期待もあった」と振り返る。

 REAさんは、描く少女の片目に本物の鏡を入れ込む。「鑑賞者が小さな鏡に気づくとき、自身の姿を見いだすように作品と対話が生まれるよう設計した。この鏡は、『真実の現在』を映し出すものとして、少女の瞳に入れ込んでいる。鏡に映る自分と静かに向き合うように、見る人それぞれが、自身の記憶、感情の深部と対話できる時間になれば」と観覧を呼びかける。

  「展示では、蔵の天井から吊るした、青のグラデーションの布が風に揺れるインスタレーションの中を進みながら、絵画に出合っていく体験型の空間を意識している。90年の歴史ある酒蔵で、音楽や質感、動きの全てが、体感として『深層記憶』の中をさまよう時間を形づくってくれているのかなと感じる。小岩という場所、過去と現在、現実と幻想が交差するような時間を楽しんでもらえたら」

 営業時間は13時~21時(土曜・日曜は22時まで)。木曜定休。REAさんの在廊日は4月26日・29日、5月3日・10日・11日。5月11日まで。

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