東京芸術大学学長でアーティストの日比野克彦さんが企画・監修する「えどがわBOXART展」の作品展示が現在、江戸川区総合文化センター(江戸川区中央4)1階中央ロビーで行われている。
東京芸術大学学長でアーティストの日比野克彦さんが企画・監修する「えどがわBOXART展」
「箱の中に自分を表現してみよう、箱の中にある他者の気持ちを受け入れてみよう」をテーマに開く同展は今年で5回目。会場には過去最多の173作品が並んだ。鑑賞者は「作品を見ながら作者の世界を感じ、作品を持ち帰り、作者の世界を受け入れる」体験ができる。
9月・10月に開いた関連イベント「自分とは何かを考える」ワークショップでは、参加者が制作における考察を深めた。会場ロビーには江戸川区長賞を受賞した作品「静かな時の中で」をはじめ、色とりどり、形もさまざまに自己表現されたBOXARTが並んでいる。
白い城に見立てた「サクラダファミリアに行きたい!」、淡い色の部屋に一冊の本が置かれた「ミュージックボックス」など、個性豊かな作品に、それぞれ日比野さんが「白いお城賞」「本の部屋賞」などの賞名を付ける。花畑で楽しそうに戯れるウサギを表現する「コスモスと土うさぎ」や、絵の具ラベルに日付を付けて、それぞれの色に17年の思い出を重ねた「色の記憶」などの作品も。
ワークショップ開催時、日比野さんは「自分が表現した作品が展示されて、展覧会を見に来た誰かが持って帰りたいと希望した場合、作品はその方の手元へ渡る。自分の世界が誰かに伝わる、自分が作った空間が誰かの日常の一部になることを想像しながら、作品作りを楽しんでほしい」と呼びかけた。
展示スペース横に作品受取希望用紙を置いている。希望者は必要事項を記入の上、同館管理事務所窓口へ提出して申し込む。希望が多い場合は抽選で、当選者のみに連絡する。作品の引き渡しは申込者が来館して直接受け取る。
開館時間は8時30分~22時。12月22日まで。12月17日は休館日。