
東京都指定・江戸川区登録無形民俗文化財「葛西の里神楽」を継承する東都葛西神楽保存会「美よ志会」が3月9日、葛西の里神楽の公演を東部フレンドホール(江戸川区瑞江2)で行う。
15回目となる今回の演目は、神楽囃子、三番叟(さんばそう)付五人囃子、高天原(たかまのはら)神集、天之返矢。
神楽は古来、神への奉納の舞として行われてきた。特に宮中や一部の神社で行われていたものを「お神楽」、それ以外に各地で行われていたものを「里神楽」と呼ぶ。江戸時代になると、江戸を中心に「江戸里神楽」が誕生した。
「葛西の里神楽」は、埼玉県久喜市の鷲宮(わしのみや)神社に伝わる土師流催馬楽神楽(はじりゅうさいばらかぐら)から分かれた江戸流神楽の一つと伝えられている。江戸川区に広まったのは明治初年だという。神話に基づいた黙劇で、演者は身ぶり手ぶりを中心に、哀調を帯びた笛の音に乗って演じる。
東都葛西神楽保存会美よ志社中の岩楯さんは「15回の節目となる発表会。今後も江戸川区の文化を次世代へ継承するため、努力を続けていきたい」と話す。
12時30分開場、13時開演。入場無料。